水曜どうでしょうD陣講演会の感想_諏訪市駅前交流テラスすわっチャオ2周年記念講演会

皆さん、こんにちは。
晴れれば夏のようで、曇りや雨の日は春のよう……という5月特有の気温の変化に悩まされる日々ですが、お元気でお過ごしでしょうか。

5月16日(日)、このTsunaguが入る公共施設にて『諏訪市駅前交流テラスすわっチャオ 2周年記念講演会』が開催されました。

伝説のローカル番組『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)の、これまた伝説のディレクター陣のお2人、藤村氏と嬉野氏が講師としてご登場されました。
残念ながら、今回はコロナ感染対策として【諏訪市の公式YouTubeチャンネル】でライブ配信という形になりましたが、画面越しから感じられるお2人のパワーは凄まじく、この1時間30分を「見る前と見た後」とでは、自分の中で明らかに変化が生まれました。
大変感銘を受けた講演会でしたので、個人的な見解で恐縮ですが感想を述べてみたいと思います。

※以下、講演会のネタバレを含みます。
アーカイブを残していただいておりますので、事前情報なしに見たい方はこちらから!
所用時間:1時間33分

 

 

 

 


(諏訪市公式YouTubeチャンネルより)

 


今回のテーマは『仕事論』でした。『水曜どうでしょう』の成功を経て、現在は会社員でありながらYouTubeチャンネルで活躍するなど、自由な活動が印象的なお2人。いくつか印象的だったことを挙げますと、

・若い頃はもちろん職務として他にもいろんな業務を遂行してきた。ただ、番組のファン、お客さんを裏切らないためには、変わらず「正直」でいることが大切で(信用を守る)、だからこそ芯は曲げず、組織では慣習化している理不尽へは意思をはっきり伝えてきたこと。
・同じように感じ、考え、行動してくれる仕事仲間がいたこと。
・その「仲間」も番組当初、メンバー全員が「自分たちで何とかするしかない!」と死にもの狂いであがき、努力し続けた結果、お互いと自分自身を理解し適切なポジショニングを取るようになり、結果、最高の組織が作り上げられていったということ。
・現在、お2人が会社に言わず始めてしまったというYouTubeチャンネルの登録者数は40万人。会社側も最初は否定的だったものの、今や逆にお2人の力を営業に使ってしまうという柔軟さがある。そういった良い意味でゆるさのある会社だからこそ、辞めるメリットは特にないということ。

 

サラリーマンでありながら、個々人の発信・影響力が一企業を超えてしまっているお2人は、“未来の理想のワーキングスタイル” を体現されているのかもしれません。
もちろん、ただ自由奔放にやっている人たちだったらそんな結果はあり得ません。
現在のスタイルまでたどり着くには、一見大雑把なように見えても、繊細に物事の「本質」をつかむ能力や、番組構成・編集のセンス、事前のマーケティング・市場調査で確実な数値をとらえていたこと、加えてユーモアセンス、デザインセンス、豊富な語彙力……あらゆる能力値の高さも、要因として間違いなくあると思います。

「視聴者」を「お客さん」と呼ぶ、テレビマンとしては珍しい共通の感覚があるというお2人。
ビジネス、営業マンとしてのスキルも相当高いかと思いますが、なにより根底に【人への愛情、優しさ】があるからこその不動の人気だと感じました。

実態がつかめない不特定多数に向けてではなく、番組を愛してくれる人たちのために、その人たちを裏切りたくない、そのために正直でいる。
そんな人たちが結果的に社会現象を巻き起こし、驚異的な視聴率やDVDの売上枚数をあげ、25年経った今も同番組を継続しているというのは、とてもとてもカッコ良い生き方だなあと感じました。

他にも沢山たくさん素晴らしいお話があったのですが、最後に「質問コーナー」で印象的だったお話をひとつ。
【地方】に住む人たちお決まりの〘劣等感コメント〙について藤村さんが、
「あれ(都会向けの)嘘でしょ?美味しいもの食べて、楽しそうにしてるじゃないの。じゃあ何でここに住んでるの?色々理由はあると思うけど、そこを言うべきじゃないの。インタビューされると、途端に暗い顔で『過疎化が……』と言う。だから地方がどんどん暗くなるんだよ」と。とても心強く、明るくなれる言葉でした。お2人には、またぜひ諏訪にお越しいただきたいです!!

今回の講演会の内容は、いろんな方に聴いていただきたいなと感じています。

以下よりアーカイブに飛べますので、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね!

-諏訪市駅前交流テラスすわっチャオ2周年記念講演会-
『水曜どうでしょう的仕事論~北海道発、超人気ローカル番組について腹を割って話そう』